【ゲノムシーケンス完全ガイド】
主要な手法をご紹介!受託サービスの選択方法を徹底サポート

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主要な手法をご紹介!受託サービスの選択方法を徹底サポート

取扱受託サービス(ゲノムシーケンス)は250以上!
多様なサービスの中からご選択をサポート致します。

リカケンホールディングスグループが培った数多くの受託サービスのケースを参考に、お客様に最適なゲノムシーケンスをご案内する専門相談フォームを開設いたしました。どのようなゲノムシーケンスがあるのか?とりあえずのお問合せも大歓迎です。お問合せフォーム後、専門スタッフがご案内をメールにてお送り致します。

営業担当の槇嶋が回答をご連絡いたします。

ゲノムシーケンスとは?定義と目的


ゲノムシーケンスとは、特定の生物種または個体の全ゲノムDNAにおけるヌクレオチド(塩基)の配列順序を網羅的に決定する技術を指します。得られた膨大な塩基配列情報は、生命現象の理解から疾患の解明、さらには応用研究に至るまで、多様な生物学的問いに対する基盤データとなります。遺伝性疾患研究、がん研究、感染症研究、薬理ゲノミクス、再生医療、出生前診断・着床前診断、生物学・生命科学分野、農業・食品分野、法医学分野、環境科学分野など、ゲノムシーケンスは生命科学のあらゆる領域において、革新的な発見と応用研究の進展を駆動する技術として位置づけられています。

主要な手法

研究目的や予算、対象とする遺伝情報によって、最適なシーケンス手法を選択することが重要です。
主要なシーケンス手法である全ゲノムシーケンス(WGS)、全エクソームシーケンス(WES)、ターゲットシーケンス、およびde novoシーケンスについてご案内します。

全ゲノムシーケンス(Whole Genome Sequencing: WGS)

WGSは、生物が持つ全ゲノムDNA(核ゲノム、ミトコンドリアゲノム、葉緑体ゲノムなど、すべての遺伝情報)の塩基配列を網羅的に決定する手法です。ゲノム全体を対象とするため、コード領域(遺伝子本体)だけでなく、イントロン、遺伝子間領域、リピート配列、構造多型など、あらゆる領域の変異を検出することが可能です。既知・未知の変異や構造多型(挿入・欠失、コピー数多型、転座など)をゲノム全体で高感度に検出でき、疾患関連遺伝子の探索、集団遺伝学的研究、ゲノムワイド関連解析(GWAS)における珍しい変異の同定など、最も広範な情報を得られる一方、他のシーケンス手法と比較して最も高コストであり、膨大なデータから意味のある情報を抽出するためには、高度なバイオインフォマティクス解析スキルとツールが必要となります。

全エクソームシーケンス(Whole Exome Sequencing: WES)

WESは、ゲノム全体の中から、タンパク質をコードする領域である「エクソン(Exome)」のみを選択的にシーケンスする手法です。人間のゲノムの約1〜2%を占めるエクソン領域は、既知の疾患関連変異の約85%が存在するとされています。
WGSと比較してシーケンス対象領域が大幅に狭いため、コストとデータ量を抑えながら、疾患の表現型に直接影響を与える可能性のある変異を効率的に探索できます。
課題としては、エクソン以外のゲノム領域(イントロン、遺伝子間領域、制御領域など)に存在する変異や構造多型は検出できません。近年では、非コード領域の変異が疾患に影響を与えるケースも報告されており、WESでは見逃される可能性がある点に注意が必要です。

ターゲットシーケンス

ターゲットシーケンスは、特定の関心のある遺伝子、エクソン、またはゲノム領域のみに焦点を絞ってシーケンスする手法です。例えば、がん関連遺伝子パネルや、特定の遺伝性疾患の診断に用いられる遺伝子セットなどがこれに該当します。
特定の狭い領域のみをシーケンスするため、非常に高いリード深度(同じ領域を何回シーケンスしたか)を得ることができ、低頻度の体細胞変異や稀なアレルを高感度に検出できます。また、必要な情報のみに特化するため、WGSやWESに比べて最も低コストで実施でき、解析対象が限定されているためデータ解析の負荷が低く、迅速な結果が得られます。
しかし、ターゲットとして選択されていない領域の変異は一切検出できません。未知の疾患関連遺伝子や、非コード領域の変異を探索する目的には向きません。 研究目的や対象疾患に応じた適切な遺伝子パネルの設計が非常に重要となります。

de novo シーケンス

de novoシーケンスは、事前にリファレンスゲノム(参照配列)が存在しない生物種のゲノム配列を、ゼロから決定・構築する手法です。既知の配列にマッピングするのではなく、シーケンスされた短いリード(読み取られた配列断片)の重複情報のみを用いて、元のゲノム配列を再構築します。新種の微生物、植物、動物などのゲノム情報を初めて明らかにする際に不可欠な手法となります。既知のリファレンスゲノムが存在する場合でも、構造変異(大規模な挿入、欠失、転座など)や、これまで未解読だった領域を正確に特定する上で有効です。
注意点としては、リファレンスゲノムが存在しないため、非常に高いシーケンスカバレッジ(ゲノム全体を複数回シーケンスする事)が必要となり、コストが高くなります。また、ゲノム内の繰り返し配列が多い領域は、アセンブルが困難であり、ギャップ(空白領域)やミスアセンブルの原因となることがあります。

これらのシーケンス手法は、それぞれ異なる強みと限界を持ちます。研究内容・予算・利用可能な計算資源を総合的に考慮し、最も適切なシーケンス手法を選択する必要があります。

サイサチでは、その選択の一助となるようなサービスの情報をご用意しています。
研究の目的や段階に応じてサービスをご利用いただくことで、課題解決への第一歩を踏み出すことができます。
上記のフォームに解決したい内容を詳しくご記入いただけましたら、専門の担当者が最適な受託サービスをご紹介させていただきます。

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