HOME > お知らせ > 【展示会レポート・最新トレンド】「JASIS 2024」に行ってきました

【展示会レポート・最新トレンド】「JASIS 2024」に行ってきました

2024年9月11日 「サイサチ」からのお知らせ
 

2024年9月4日~9月6日まで幕張メッセより開催された
最先端科学・分析システム&ソリューション展「JASIS 2024」に行ってまいりました!

 

 

JASISは一般社団法人日本分析機器工業会および一般社団法人日本科学機器協会が毎年9月ごろに開催される、分析機器、科学機器メーカー等が300社以上出展する大規模な展示会です。毎年1万人を超える来場者が訪れているようです。
最新技術の製品の展示の他、説明会やセッション等も数多く開催され、科学技術に携わる人間にとってはお祭りのようなイベントとなります。
今回は私達のような代理店やメーカーの他に皆様のような実際にお使いになるユーザーの来場者が増えたように思います。展示会にはデモが出せない機器、大型機器、展示会でお披露目の最新機器など実際に見られるメリットがたくさんありますね。その他に展示会でしか見られないものとしては今hotな半導体用のクリーンルーム施工などが盛況でした。
このページでは、JASISの現場で発見した最新トレンドや注目情報を、実際に来場したリカケンホールディングスグループ社員3人の目線でお伝えいたします。

 

 


 

湯元

JASISということで、法令、規格に基づいた製品やサービス、時流ニュースをいくつかご紹介いたします。

 

【LADS OPC UA】三菱ケミカルグループ x 日本分析機器工業会(JAIMA)

OPC UA は、「Open Platform Communications Unified Architecture(オープンプラットフォームコミュニケーションにおける統合アーキテクチャ)」の略称です。産業オートメーションなどの業界で使用される機器やソフトウェアが、安全で信頼性あるデータ交換を行うために策定されたオープンな規格で、OPC Foundationが2006年に発表、その後IEC62541として国際標準となりました。LADSは、そのIEC62541で定められている能力とデータを格納する情報構造や通信フォーマット、セキュリティ機能を利用して、ラボの実験機器やソフトウェア向けの情報モデルを構築・運用するための業界標準です。三菱ケミカルグループ x 日本分析機器工業会(JAIMA)はラボのDXをより推進するため、国内初となるラボ用機器の通信および相互運用規格の適用に向けた取り組みを行い、LADS OPC UAの早期普及を目指します。

今回のJASISではこの取り組みについてご紹介がございました。
これまでラボでは、各機器の通信規格がバラバラで連携が不可能な部分があり、管理・運用に頭を悩ませるケースが多々ありましたが、この取り組みにより、ラボ全体の連携・監視・制御などが用意となり、ラボ運営が次のステージに向かう可能性があり興味深い取り組みです。

 

【PFAS対策】島津テクノリサーチ

一部の毒性の認められた化合物では、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」の対象物質に登録され、製造や使用が禁止・制限されてきました。 2023年には、日本国内でも以前から規制されてきたPFOS、PFOAに加え、PFHxSが化審法第一種特定化学物質に指定され規制が始まっています。

2025年には欧米でPFASの規制がかかることもあり、特に分析装置関連装置のブースでは対応機種の展示が多くある印象でした。日本での規制強化の可能性がありますので、欧米での動きも注視していきたいです。

 

METTLER TOLEDOセミナー 9月19日(木) 第十八改正日本薬局方 第二追補 「はかり(天秤)及び分銅」の要求について

【第18改正日本薬局方 第二追補】

第十八改正日本薬局方の天秤に要求される要件に変更が出ています。バイオサイエンスだけでなく科学機器を使用して実験をする皆さんが日常的に使用している天秤に関する変更ということもあり、天秤メーカーのブースには人が多く集まっていました。注目度の高さがわかります。 

 

 

【法規制物質チェックCRAIS Checker】パトコア

化学物質の法規制を確認しに適正に取り扱うことは、化学物質を扱う企業・団体にとっての必須となります。
法規制物質チェックシステムCRAIS Checkerは構造式から麻薬や指定薬物、毒物、劇物等の法規制を確認することができるシステムです。

  


サイサチ運営局では現地で話題となっていた最新製品をピックアップして紹介致します。
JASISならではの最新トレンドは紹介しきれないほどですが、厳選した3つをピックアップ致します。

 

【走査電子顕微鏡 (SEM)】JEOL(日本電子)

広いブースの至る所に電験や構造解析装置が展示されておりアツい空間でした!
従来の電子顕微鏡は大きく、ラボを占領(もしくは専用部屋)のイメージがありましたが、どれもとてもコンパクトで「小さくなったなぁ(ここまでコンパクトにできるんだ)」という印象です。日本の研究現場にあった小型化は素晴らしいと感じました。

  

【MILabs】リガク

小動物(実験動物)用CT
こちらも小型化が進んだ製品のご紹介です。
小動物(実験動物)用CT
コンパクトでカセットのように部品を増やしていけるようです。用途に合わせてカスタマイズできるのは嬉しいポイントですね。
実物を見ましたが、卓上遠心機サイズでした。

 

PALシリーズ】アタゴ

PALシリーズがとても面白くて選んでしまいました
ポケット犬猫尿比重屈折計や果物ごとのハンデイ糖度計など見ているだけで楽しかったです

 

  


 

 

開発担当 T

こんにちは、Tです!
会期中日の9月4日(木)に参加してまいりました。
カッコいい分析機器に目が行きつつ、今回は分析サンプルの前処理時に役立つ製品を中心に見学してきました。

株式会社バイオクロマト コンビニ・エバポ シリーズ

ここ数年で、大学内で良く目にするようになった、少量サンプル用のエバポレーターです。
通常のロータリーエバポレーターと原理が異なり、突沸しない仕組みになっておりますので、初心者でも簡単にサンプル濃縮ができます。バイオ系の水分の多いサンプルも簡単に処理できます。デモ機も貸出しているようなので、是非一度お試しされてはいかがでしょうか!

 

ヤマト科学株式会社 冷却トラップ

エバポレーター/真空乾燥機/減圧機を使用する際などに付属のポンプ内に溶媒が循環してしまう事を防いだり、
気化したガスを室内に排出させないため、冷却トラップを使用される事例が増えているようです。
熱媒体を使用しない新開発ガラスコンデンサが採用されており、エタノール等の充填が不要でメンテナンスも楽々!
人にも環境にも周辺機器にも配慮できる製品です!。

 

最後に。。

最後までご覧頂きありがとうございます。
出展されていた一部分をご紹介させて頂きましたが、如何でしたでしょうか。
2024年の出展者検索もあるようですので、行ったけどこんなブースがあったなんて知らなかった、など覗いてみたら面白いかもしれません。

 

 

来年は
2025年9月3日~9月5日、幕張メッセ開催だそうです。
サイサチ学会カレンダーで『Googleカレンダー登録』をしてみてくださいね

 

 

この情報に関するお問い合わせはこちら

TOP