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オルガノイド研究を極める!研究用製品・サービス・書籍特集

2025年6月3日 実験医学コラボ
 

オルガノイドとは、幹細胞から培養により作製される3次元的な組織構造体です。本ページでは、オルガノイド研究に関連する機器やサービス、関連書籍をご紹介致します。

目次

  1. オルガノイドとは?
  2. おすすめ書籍紹介
  3. オルガノイドを極める!製品紹介

オルガノイドとは?

オルガノイドは、幹細胞から派生した微小な自己組織化型三次元(3D)組織培養物です。この自己組織化は、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、または成体幹細胞(ASC)といった幹細胞が、特定の発生シグナルと細胞外マトリックス(ECM)への接着によって、多様な細胞タイプに分化し、自発的に臓器のような構造を形成する能力に由来します 。オルガノイドのサイズは、髪の毛の幅よりも小さいものから5ミリメートル程度まで多岐にわたります オルガノイド技術の登場は、生物医学研究におけるin vitro培養ツールに根本的な変革をもたらしました。これは、初代組織の細胞の不均一性、複雑な構造、多様な機能を正確に再現する強力な3Dモデルを提供するものです 。この能力により、研究者はヒトの臓器や疾患を実験皿上で効果的に再現できるようになり 、ヒトの発生や疾患プロセスを動的に観察し、そのメカニズムを研究するための貴重なプラットフォームの提供を可能としました。

オルガノイドの活用が期待される研究・分野

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疾患モデル
としての活用🔬

オルガノイドの特性を生かした活用として、疾患モデルとしての活用があげられます。
遺伝性疾患、がん、感染症、神経疾患など多様な疾患で複雑な病態を再現し、メカニズムの解明などに活用されています。

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創薬スクリーニング
と毒性試験🧂

オルガノイドは、創薬および毒性試験において急速に不可欠なツールとなっており、従来の2D細胞培養と比較して、より生理学的に関連性が高く、予測性の高い評価につながります。


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発生生物学研究
への応用🐁

オルガノイドは、発生生物学において特に複雑な生物学的システムを研究するための貴重なツールとして機能し、特定の臓器の組織化と機能をin vitroで模倣します。ヒトの発生における複雑なプロセス解明に活用されています。

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再生医療への
可能性🧪

オルガノイドは様々な疾患の治療や治癒に関する再生医療の分野において、大きな可能性を秘めており、組織の修復、置換、および移植治療のための画期的な可能性を示しています。


おすすめ書籍紹介

実験医学別冊 決定版 オルガノイド実験スタンダード第2版 開発者が磨いて深化した珠玉のプロトコール集

まずおすすめ書籍としてご紹介するのはこちらの書籍になります。オルガノイドとは?という基本的な情報から、オルガノイドの実験のプロトコールを徹底解説した実験ガイドブックです。

三次元培養とオルガノイド分化の実験成功のためには、培地成分、実験条件、手技、コストなどの点から、論文には書かれていない多くのコツや経験が必要となる。本稿では開発者自らの経験から、分化の考え方、論文化のための研究戦略、オルガノイド研究の展望について議論いただいた。

引用:第1章 オルガノイド事始め「2〈座談会〉開発者が語るオルガノイド分化と培養のツボ」より(https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758122818/21.html)

「実験医学別冊 決定版 オルガノイド実験スタンダード第2版
開発者が磨いて深化した珠玉のプロトコール集」
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追って担当営業よりご連絡申し上げます。


【こちらもおすすめ】実験医学増刊 Vol.42 No.5 オルガノイドがもたらすライフサイエンス革命 あなたの研究に、どう使う?進化と深化を生む未来型研究30選

オルガノイド研究は、この10年間で、変曲点(Inflection)を迎えた。2017年には、「オルガノイド4.0時代」と題した実験医学月刊特集号、2019年には、「実験医学別冊 決定オルガノイド実験スタンダード」と題した実験書を刊行する協力をさせていただいた。そして今回、満を持して、ヒューマン・オルガノイド研究が急速に進展しはじめて約10年の節目にあたり、2024年にこのような特集を企画させていただくに至った。

引用:実験医学増刊 Vol.42 No.5 オルガノイドがもたらすライフサイエンス革命 あなたの研究に、どう使う?進化と深化を生む未来型研究30選 はじめにより(https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758104173/3.html

実験医学増刊 Vol.42 No.5 オルガノイドがもたらすライフサイエンス革命
あなたの研究に、どう使う?進化と深化を生む未来型研究30選
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オルガノイドを極める!製品紹介

オルガノイドを使用した研究をするなら?まずおすすめしたい製品をピックアップしました。実験、研究で活躍すること間違いなし!

【ニコンソリューションズ】高速多光子共焦点レーザー顕微鏡システム AX R MP with NSPARC

AX R MPは対角22mmの広視野を維持したまま、最速毎秒720フレームの超高速多光子イメージングを実現!

NSPARCディテクターとの組み合わせにより、オルガノイド深部においてもXY方向分解能100nmで最大8Kの優れた解像度での画像が取得できます。

【住友ベークライト】3次元培養用プレート 「PrimeSurface®」

ウェル内面への細胞低吸着表面処理と特殊なウェル底形状により、細胞を播種するだけで1ウェルに1個の均質な凝集塊が得られます。iPS細胞からの神経オルガノイド作製でも使用でき、効率のよい分化誘導を行うことができます。

【MIMIETAS BV】OrganoPlate® Graft

OrganoPlate® Graftは、オルガノイドや腫瘍と血管を共培養できる初の三次元in vitroプラットフォームです。独自のPhaseGuide™技術で細胞間相互作用を実現、多様な細胞や組織に対応します。

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