メルク「超純水製造装置 Milli-Q® SQ 2 シリーズ」の発売に伴い、新製品のご紹介と併せて改めて水の種類による違いや「グリーンプログラム」などのサービスの紹介を致します。
目次
改めて確認!水の種類による違い
日頃実験や研究に使用している水には、純水・イオン交換水・超純水・RO水・蒸留水とさまざまな種類があります。実はこの水の種類には、実験に向いているものと不向きなものが存在します。
もっとも大きな分類として、純水と超純水の2種類があります。純水と超純水のちがいとしては、
純水には精製方法に指定はなく、水道水に何らかの処理をすれば純水と呼ばれます。
一方で、超純水には明確な基準があり、純水をさらに精製し、比抵抗が18MΩ・cm以上の水を指します。
「精製」とは、水道水に含まれている不純物を取り除く工程を指します。
そこで、水道水・純水・超純水をそれぞれ50mプールに満たした場合、不純物はいったいどれくらいの量含まれていると思いますか?
50mプールを「水道水」で満たした場合は不純物はドラム缶2本分、50mプールを「純水」で満たした場合は不純物はコップ1杯分、50mプールを「超純水」で満たした場合は不純物は耳かき1杯分となります。
この精製こそが純水や超純水を作るための重要となります。
水道水から不純物を除去した水を純水(精製水)と呼び、純水にはイオン交換水(脱イオン水) や蒸留水やElix水などがあります。精製方法の違いによって水質に違いがあり、名称が異なります。
精製方法の違いは純水の水質の違いにつながります。精製方法によって除去できる不純物が異なるため、最終的に得られる純水の水質も異なるのです。
純水がかなり広い意味を持っています。同じ純水であっても、超純水に近いものや水道水に近いものなど、水質に違いがあります。例えばイオン交換水は、イオンは除去されているものの、有機物の量は水道水とほぼ同等です。なので、有機物を扱う実験では、有機物が除去されていないイオン交換水を使用すると実験に影響がでる可能性があります。
実験や分析の強い味方!新製品「Milli-Q® SQ 2 シリーズ」
たとえ微量であっても、水に含まれる不純物は実験や分析の結果に大きな影響を与えてしまう為、純水や超純水は日々の実験や分析に欠かすことができない心強い味方です。そのため、確実に不純物を除去し、水質を一定に保つことができる超純水製造装置が求められます。
★ コンパクトで持ち運べる?!新しいコンセプトの小型超純水製造装置『Milli-Q® SQ 2 シリーズ』
Milli-Q® SQ 2 シリーズは、タンクを持ち運んで使用する新しいコンセプトの小型超純水製造装置。水道水がない環境でも超純水を使用することができ、複数の超純水モジュールを増設することも可能です。
★ RO水製造ステーションと超純水モジュール
純水(RO水)を作る「RO水製造ステーション」にて満水になったタンクを「超純水モジュール」に移動し、超純水モジュールのタンクが空になったらRO水製造ステーションに再度移動して、繰り返して使用します。 RO 水の製造スピードは速く(42 L/ 時 25℃)、3.5 L タンクが6 分で満水になります。
★ ポータブル性と拡張性
RO水製造ステーションで満水になった3.5 L タンクを各研究室の超純水モジュールに持ち運んでセットすることで、水道水がない環境でも超純水を使用することができます。
超純水モジュールはコンセントがあればどこでも使用でき、複数の超純水モジュールを増設することも可能で、拡張性が高いのが大きな特徴です。
★ DIY設置で約30分
装置に付属している図解マニュアルと動画により、30 分程度で誰でも装置を設置することができます。
環境にもお財布にも優しい!「グリーンプログラム」
「そろそろ水の装置を更新しようかな…」とお考えの方に、更にお得になるサービスが御座います。
蒸留水製造装置から純水製造装置へ買い替えることでISO 14001 やSDGs に寄与ができ、CO₂を94%以上削減し、電気代も年間12万円削減することが出来る、環境にもお財布にも優しいメルクのサービス「グリーンプログラム」です。
★加熱式純水製造装置非加熱式純水製造装置の比較
※非加熱式純水製造装置:熱や冷却水を使わないRO+EDI方式 ※加熱式純水製造装置:電気ヒーターで水を加熱して純水をつくる
コスト大幅削減
加熱式純水製造装置との電気代・水道代比較
・加熱式純水製造装置は一日、お風呂5杯分の水を排水しており、年間電気代は家庭用エアコン約6台分相当
・非加熱式純水製造装置は家庭用蛍光灯シーリングライト約1本分相当で、毎年、16万円お得!
水質
加熱式純水製造装置との水質比較
加熱式純水製造装置より安定して
・無機イオンが少ない
・有機物が少ない
・微生物が少ない(UV 殺菌灯付)
つまり、非加熱式純水製造装置はどんな純水用途にも使えます!
カーボンニュートラル/SDGs
蒸留水製造装置とのCO2排出量比較
電気、水道の使用量が少ない、
すなわち二酸化炭素排出量も低く抑えられます!
★純水製造装置の主流は非加熱式に
近年の純水製造装置は非加熱式が選ばれています。
その中でもRO+EDI®方式の装置はランニングコストが大幅削減でき、シリカも除去可能 なため、シェアを伸ばしています。
★純水製造装置の買い替えでトータルコストを削減
純水装置を購入してもわすか3年程でコスト逆転。
買替えが早いほど、コスト削減を早期に実現できます。
まとめ
水の装置は普段の実験には欠かせない重要な装置の一つかと思います。安心安全に使う為にも、更新や定期的なメンテナンスを是非ご検討ください。
何か、お困りの事が御座いましたら、営業担当にお気軽にご相談ください。